HE IS A PET.
「そのマンションの場所は、分かる?」
「分かんない。電話して聞くよ、チトセに」
「じゃあ、チトセの番号教えて」
直接かけるというアズミンに、嫌な予感がする。
チトセは怜の飼い主をとことん嫌っているし、アズミンは敵意を向けられるほど好戦的になる性格だ。
揉める気しかしない。
「私が行くから。アズミンは待ってて」
「咲希が? 大丈夫なの」
疑うようなトーン。
前に家出した怜を匿っていたから、信用が無いのかもしれない。
「大丈夫、アズミンのとこに必ず連れて帰るから」
「怜の心配もだけど、咲希の心配をしてんのよ。怜が帰らない原因に、チトセが一枚噛んでるかもしれないんでしょ。飼い主を嵌めるための罠かもしれないし。だったら、あたしが嵌まりに行くのが妥当でしょ?」
「チトセの仕業じゃないと思う。チトセが言ってたの、魔女に気を付けろって」
「魔女ぉ?」
アズミンが素っ頓狂な声を上げた。