HE IS A PET.


「なぁに、そのファンタジー設定」

「チトセが住んでたマンションに、今はチトセの叔母さんが住んでるんだって。その叔母さんが、魔女」

「魔法とか使えるわけ?」

「さあ、使えるのかも。三十代半ばで、独身貴族で魔女で、若い子を捕食するのが趣味って言ってたから。怜、その人に捕まってるのかもしんない」

 チトセの忠告を思い出して、いても立ってもいられなくなる。

 怜が見知らぬ女と肌を重ねているかもしれないと思うと、怒りさえ湧く。
 飼い主となら、仕方ないと思えても。


「あー、そういうことぉ。じゃあ、悪いけど。咲希、迎えに行ってもらえる?」

 気が抜けたような声に変わり、手のひらを返したように丸投げしてきたアズミンに、逆に拍子抜けする。

「え?」

「あたし、これから仕事なの。魔女に会ったら言っといて。怜のこと可愛がってくれるのはいいけど、骨までしゃぶるのはやめてねえって。しゃぶるのは、あそこだけにしてって」

「そんな酷い下ネタ、頼まれても言えない」

 笑うアズミンの気が知れない。
 私が飼い主なら、誰にも怜を触らせたりしない。



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