HE IS A PET.


「用って、聡子のお使いっすか」

「ああ、聡子お嬢さんの荷物取りに来た」

「今ヤスさんとこにいるんすか」

「いやぁ、俺ぁ荷物取って来いってパシらされてるだけだ。ガキと揉めたくねえしな」

「ガキって、誰のことっすか」

「おめえしかいねえだろ」

 ピリピリした会話、なんか険悪。
 てか、チトセの手が私のお尻を鷲掴んだままなんですが。

「お嬢さんの留守中に女ぁ連れ込んで、当て付けのつもりか? やる事が、いちいちガキくせえんだよ」

 ピクリとチトセの指先が動いた。


「何勘違いしてんすか。俺のマンションに、どの女を連れ込もうが、囲おうが、あんたにとやかく言われる筋合いはねえよ」

 人のお尻を揉みしだきながら喧嘩すんの、マジでやめて欲しい。

「まあ、そりゃあそうだ」

 年齢不祥のヤスさんだけど、チトセよりはるかに大人なんだろう。
 一触即発の空気をからりと流すと、手早く用事を済ませ、マンションから出て行った。


「……もぉいいでしょ、離して」

 当てつけだか何だか知んないけど。


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