HE IS A PET.


「まあ、そういうわけでオネーチャンのカレシは忙しいみてぇだからよ。代わりに俺が可愛がってやるよ。千歳を出世させてえなら、上司の俺らにサービスしてくれよなあ?」

 ポマードが、信じらんないパワハラ発言をして私の胸をぐわしっと鷲掴んだ。

「やっ……!」

「久米さんっ! マジで勘弁して下さいよ。チトセに殺されますから」

「ああ? 千歳が俺を殺るっつうのか」

「ちゃいます、殺られるのは俺っすよ。留守中、この娘のこと頼まれとりますから」

「留守番ワンコが、キャンキャン吠えんなや。んなもん黙っときゃあ、分かんねえだろうが」

 ポマード久米が脅しつけるように言うと、

「おめえが千歳に殺られようが、俺らには関係ねえよ。電話番の代わりなら、いくらでもいるしなぁ」

 グラサンをかけ直した有馬が笑う。

 どうしても私をどうこうしたいというよりは、梶を困らせて愉しんでいるように見える。

 嫌な感じ。こういうの、すごく嫌だ。


「……やめて下さい」

「あぁ?」と久米が耳を寄せてきた。

「なんか言ったかぁ?」

「久米さん」

 梶が、さっきとは違うトーンで久米に呼びかけた。

「俺が相手しますよ。その娘より、俺の方が断然上手いっすから」


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