HE IS A PET.


 金髪を引っ掴かまれた梶が、痛みに顔を歪める。


「何してんだ、てめえ」

 チトセが心底不機嫌な声で、目を開けた梶に尋ねた。

 空っぽだった梶の表情が驚きで埋まる。具合が悪そうに瞳が揺れた。


「何やってんすか、俺のシマで」

 チトセが今度は久米に向かって尋ねる。恐ろしく低い声で。

「そんなに溜まってんなら、店来て下さいよ。いい娘つけますから。それとも男がいいんすかね? 久米さんは」

 視線を下げ、出しっぱなしの久米のものを見てチトセが鼻で笑うと

「ばっ、馬鹿言ってんじゃねえぞ。こ、これはっ……このガキが自分から……」

 久米は慌てて、スラックスの中にそれを納めた。


「咲希、お前は何もされてねえだろうな?」

 チトセが鋭く私を見た。

 他の男に気安く触られるなと釘を刺されていただけに、胸揉まれたなんて言ったら、めちゃくちゃキレそうだ。

 言い淀む私に舌打ちをして、チトセが言った。

「あんたら、ホントに糞ですね。早く肥溜めに帰ったらどうっすか」

「あんだぁこのガキがっ」
「上に向かって、なんて口きいてやがんだ!」

 激怒した有馬が、チトセの胸倉に掴みかかる。


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