HE IS A PET.

「あたしの人脈みくびんないでよ。社長を代わってくれる友達くらい、いるんだからねぇ。いーっだ! と悪態をついて、出て行きました」

 小学生みたいだな。代表取締役を、掃除当番くらいに思ってんじゃないよね?

 社長を代わってくれる友達って誰だ?



「で、倉橋さんは。安住には何て?」

「え?」

「打診されたんでしょう? AZMIXの社長やってくれないかって、安住に」


「私ぃ!? ない、ない、それはない。そんなこと言われてないし、言われても無理に決まってるし」

 全力の否定に、真崎さんは怪訝な顔をした。

「そうですか。じゃあ、お訊きしたいんですが。あんな時間に、あんな場所で落ち合って、安住と何をしてたんですか?」

「何って……」

 会って、ハグされて、帰らされた。時間にして、約五分。
 そんな短時間で、それ以上の何が出来ようか。

「真崎さんは、アズミンの後をつけて来たんです?」


「はい。悪いとは思いましたが……安住の言動があまりに変だったので、気になって。理由を尋ねても話してくれませんし。もしかして、妙な男の影でもあるんじゃないかと思って……」


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