HE IS A PET.
原っぱでやんなさいよーと手をひらひら振って通りすぎ、そのままマンションに入ろうとするアズミンを慌てて引き留めた。
「待って、アズミン。アズミンに話があって来たんだから」
「なぁに、話って」
「チトセと何の話してきたの?」
アズミンはちらりと脩吾を見て、
「シュウは? サキちゃんに、くっついて来ちゃった?」
と呆れたように尋ねた。
「んーん。先に来てたの、俺。タツキが飼ってるペット、見せて欲しくてさぁ」
「は?」
それって……怜?
ぎょっとする私をよそに、脩吾は屈託なく言葉を続ける。
「可愛いんでしょ? 可愛い上に、床上手なワンコ。チョー見たい。今いる?」
アズミンは丸くした目を細めて、
「あいにく、いま留守なの。わざわざ怜を見に来るなんて、どういう風の吹き回し?」
私の疑問を代弁してくれた。
「だって、サキちゃんが俺より好きだって言うから。どんなのか見たいじゃん?」
誰か、ガムテープを下さい。このお喋り猫の口を、塞ぎたい。