HE IS A PET.


「怜の? そうねえ、とぅるんとして、もちもちしてて、むしゃぶりつきたくなる可愛さよねえ?」

「なにそれ、美味しいの?」

 脩吾がへらりと笑う。

「そんなことより、大事な話があるんだってば。部屋に入れて」

「なになに? 大事な話って。チョー気になる。タツキ、俺も部屋に入れて」

「いいわよぉ。じゃあ、咲希だけ帰って」

 脩吾のおねだりに、アズミンは弱い。
 そしてあたしに酷い。


 部屋に上げてもらえたのは、多分脩吾のお陰だ。一人だったら、とりつく島もなく追い返されてたかもしれない。

 だけど脩吾がいるから、迂闊な話は出来ない。

 てかオネーサン。脩吾しか見てないとか、露骨すぎる。 
 好奇心旺盛に部屋を物色する猫を、目尻を垂らして眺めてる様は、まさに愛猫家。


「あ、釣りゲー発見ー。ねー、やってい? あ、このデカサンかっくいー」

 Wiiリモコン片手に、GUCCIのサングラスをかけた脩吾がアズミンを振り返る。

「気に入ったんなら、あげるわよ」

 随分気前がいいじゃないの。

 見てて、イライラする。

 厚かましい脩吾と、甘やかすアズミン。
 付き合ってた頃ならまだしも、今は違うじゃん。


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