HE IS A PET.

 チトセとイチャイチャなんてしてないし、するわけがない。
 心配して来たのに、図々しいって言い草もなくない?

 私を巻き込みたくなくての発言だと分かっていても、少々ムッとする。


「安住さん、僕は構いませんよ。何だかダブルデートみたいで、楽しくなってきたくらいです」

 どこが?

 デートの雰囲気も、楽しい要素も皆無のなか、新は満足そうに微笑んだ。

「せっかくだから、二人にも見せるよ。お披露目する相手が増えて、嬉しいな。頑張って作った甲斐があった」

「何の話だ?」

 チトセが訊いた。

「本日のメーン、特製デザートの話だ。今日みたいに蒸し暑い日は、冷たい物もいいかと思ってね。九州はもう梅雨入りしたらしいね」

 ああ、もうそんな時期か。早いな。

 新の視線を追うと、部屋の端で、部下が二人がかりでクーラーボックスを開けている。

 どうやら今から『特製デザート』が出てくるらしい。新の手作りの。


 ドキドキする。嫌な意味で、ドキドキする。

 クーラーボックスから慎重に取り出された『特製デザート』は、一同の視線を集めながら、円卓の端に置かれた。

 ガラスの器に乗っている、氷の塊……? の中に、何か……美味しそうには見えない、何かが見える。
 くるくると円卓が回り、それは私の前を通って、アズミンの前でピタリと止まった。

 ……嘘……ウソでしょ……作り物? じゃないなら、誰の……


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