HE IS A PET.


すとりとベッドを下りて、クローゼットに向かうしなやかな裸体を、目の端で追った。

言葉通り、怜はすぐに戻ってきた。装着し始めたものをじっと見ていると、

「そんなに見ないで。そんないいもんじゃないし」

照れて、いたたまれないような顔をする。可愛い。

「いい。怜の、好き」

 握ると、ぴくりと震えた。



 怜のセックスは、まるで大きな波のようだ。

 遠くにさらわれては、近くに引き寄せられて、底まで沈められては、てっぺんまで浮かされる。

 全てを委ねて漂えば、気持ち良すぎて、死にそうになる。

 溺れて、波に溶けて、怜と一つになる瞬間――
 怜は、ぐっと自身の波をやり過ごしそうして、また何度も私をさらう。


 苦しげな顔をする怜の、うっすら汗ばんだ頬に手を伸ばした。

「……怜は…気持ち良くない?」

「いいよ……すごく」

「じゃあ怜も、一緒に、」

 一緒にいきたい。一人にしないで。

「ん、でも……まだ、繋がってたいから」

 苦しそうに笑って、怜は私の手を取った。繋がれる両手。

「こんなことでしか、返せなくて……ごめん、咲希さん」


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