HE IS A PET.
怜にさんざん啼かされて、意識を手放すようにして眠りに堕ちた。
翌朝、怜は私より早く起きていて、服を身に着けていた。
ポップなキャラクターで埋め尽くされたカラフルなTシャツと、デザインの凝った黒いワークパンツ。
派手な洋服も、怜が着ればどことなくクラシカルに見える。
馬鹿みたいに見とれていると、
「おはよう、咲希さん」
と挨拶された。
「おはよ……怜、いつから起きてた?」
「んっと、二時間くらい、前」
申し訳なさそうな顔をされて、こちらこそ申し訳ない。
「ごめん、起こしてくれたら良かったのに」
「あ、ごめん……咲希さんの寝顔、見てたくて」
怜は屈託なく私を殺せるような気がする。
一瞬心臓が止まったかと思った。
「私もすぐ着替えるから、朝ご飯食べたら、買い物……」
あれっ?
ベッドサイドにあるはずの、下着類が見当たらない。
スーツは怜がハンガーに掛けてくれたんだろうけれど……とクローゼットを見遣る。
昨夜と同じ光景に、違和感を感じた。
クローゼットの扉に、南京錠がまた掛かっている。えっ何で?
目の前の怜に視線を戻すと、
「聡子さんの真似っこ」
信じられない言葉が返ってきた。
「冗談でしょ?」
真っ裸でいろって?