HE IS A PET.
「ううん、男っぽくなったっていうか、大人っぽくなった? お遍路廻り、達成したんだもんね。凄いよ」
酷暑の中、四国を歩き尽くしたんだ。どんなに大変だったろう。想像を絶する。
やり遂げた怜は、本当に凄いと思う。
「頑張ったね」
「うん、でも一人じゃ、頑張れなかったと思う。みんなのお陰。ありがとう、咲希さん」
素直に感謝されて、何だかばつが悪い。
私は何もしてない。
怜をサポートした人間がいるとしたら、当然アズミンだろう。
『怜のことは、自分で何とかするわ』
もう私には任せられないと言った、アズミン。
「で、どこ行く? 適当にお店入る?」
「あ、うちでいい?」
「うちって……、アズミンち?」
「ううん、アズミのとこじゃなくって、うち」
「戸田さんが借りてるとこ?」
「ううん、俺んち。実家って言えばいいのかな」
「えっ?」
実家!?
「今、実家で暮らしてて。今日、咲希さん連れて来るって、家族にも言ってあるから。ご飯、用意してると思う」
は!? 何? 何で、そんな話になってんの!?