HE IS A PET.


どの写真にも、目が奪われた。

『四国霊場第九番法輪寺』、石碑の隣で瞳を細める怜。白い羽織が眩しい。

殺風景なアスファルト道、歩く怜の後ろ姿。
頭にタオルと袈裟を被り、熱射と闘う背中には『同行二人』の文字。

山道の、緑の木陰で休憩を取る怜。首からタオル、手には水筒。汗だくの笑顔。

海沿いを歩く怜。どこまでも青い背景。
真っ白だった怜の羽織がくすんでいる。寄せ書きのように、増えた文字。

『成せば成る』『頑張れ』『愛してる』


また海。浜辺、何故か海パン姿の怜。日に焼けた男の子たち三人、一緒に笑ってる。
手にはトウモロコシ。焦げ目がある。バーベキュー?

「楽しそうだね……誰?この子たち」

四国では、お遍路さんに施しをする『お接待』という風習があるらしいけれど。

まさかこれが、その噂の?

「お接待?」

「え?うん、そう。お接待だから、遠慮すんなって。七海たち、いつも言ってくれた」

「ナナミたちって、この子たち? どうやって知り合ったの?」


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