あなたの大切なひと
ことのほか簡単な別れ…
年齢的にも結婚したかった、以前の私。

それなのに、ちっともショックを受けていない私のことが、ショックだった。

でも、仕事の忙しさが救いだった。

本当は、竹本と一緒にいる毎日がショックを感じない原因だったのかも知れない。

つい、時間を忘れて気の済むまで、仕事をしてしまう点は、竹本も私もすごく似ていて、気がつくとフロアには誰もいない時がたくさんあった。

私は、竹本にどんどん惹かれながら、この先もずっと毎日隣にいられると思っていた。


準備に追われている大会までは、あと2ヶ月をきっていた…。



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