プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負
「なんなんだよお前。ふざけんなよ......!」


拳を振り上げたのを見て、殴られると直感したあたしはとっさに目をぎゅっとつぶった。






......?

しばらくしても、予想していた衝撃がこなかったので、目を開けると。

あたしたちのクラスと合同で体育をしていた隣のクラスの敦士が、元カレメガネの腕をつかんでいるのが目に入った。


「気持ちは分からなくもねーけど、それはやめとけ」

「高田......。
何でだよ、お前もこのビッチにムカついてんだろ?」


憎しみを込めてあたしを指すメガネを、冷めた目でみる敦士。


「別にムカついてはねーよ。
そこまでひどいことされたわけでもねぇし、にっしーがムリだっつってんだからしゃーねーだろ。
つか、ムカついてても俺は女は殴らねぇっつの」


メガネは悔しそうに唇をかみ、かっこつけんなよと敦士の腕を振り払った。

チャラいのに、ムダにガタイよくてタッパだけはある敦士に完全に押されちゃってる。
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