絶叫脱出ゲーム~奴隷部屋カラ今スグ逃ゲロ~②
この中に何があるのか。


不安が大きく膨れ上がって行く。


でも、開けないわけにはいかない。


優也さんがゴクリと唾を飲み込む音が聞こえてきた。


優也さんも緊張しているんだ。


ギィ……小さく音を立てて扉が開かれると……その中に見覚えのあるカバンが入っていたのだ。


薄いピンク色をした布バッグにはクマのストラップが付いている。


それは間違いなくあたしがついこの前まで使っていた物だ。


「これ、俺のだ……」


優也さんがそう言い、あたしのバッグの横にあった男もののショルダーバッグを手に取った。


「これはあたしのです」


あたしはそう言い、自分のバッグをロッカーから出した。


互いに中身を確認してみると、最後に使用したままの状態であることがわかった。
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