シュールな関係
鏡にうつる自分が他人に感じるのはなぜだろう。
頬の赤身もなく青白い顔には無表情な人形が
ポツンと座っている感じ…。
サラサラの長い髪だけは
わたしの自慢だったのにーーー
自分の一部を切り取られかのような喪失感に襲われる。
あれで本当に晴人を守れたのだろうか?
信用なんで出来ない。
「奈緒ちゃん 大丈夫?
「大和っていい奴でしょ?」
不安そうな顔をしているのだろう。
稔くんが気分を逸らすように柔らかく話しかけてくれる。
「知らない」
ぶっきらぼうに答えると
「あらぁ… ケンカ中なの?
仲いいねぇ
二人は付き合って長いの?」
「彼女じゃないですよ
ただの知り合い―――・・・
う~ん…
もうすぐ他人になるの…かな?」
誤解をされないようにしっかりと訂正をする。
だって、今日でお別れだもん。
「あら もったいない…
僕は中学からの付き合いだけどね
大和は最高の男だよ
高校の時に母親が亡くなって
父親が出てきて
少し違う世界に行ってしまったと思ったけど
変わらずいてくれたよ
美容師になってからは
大和はいつも練習に付き合ってくれて
やさしいんだよ」