親指姫な彼女と普通の俺
自宅に戻って携帯に目をやると

'バイト終わったら覚えとけ!!家行く!'

とまた言うまでもなく海斗から連絡があった

「そんな妖精の種みたいのかよ~」

太陽は笑って流した
さて、植木鉢に土を入れて種を埋めた

「これでよし あとはー お水だな」

説明書には'水だけじゃなくて ジュースもあげてね'

「え?ジュース?いいのかな」

'水だけじゃ飽きるだろうが'

「あ なるほどね 林檎ジュースあったよな後であげよ」

ホームセンターで追加で購入した小さなジョウロに水を入れて かけてやる
何のへんてつもないがたまらなくワクワクした

'酒はだめよ'

「変なやつになるからでしょ?」

'パターンが掴めてきたなww'

「なんかこの説明書… 妖精のやつなのに妙に現代的な?」

'水は結構あげてね'

「適当だなぁ~」

太陽は植木鉢をちょんっとつついた

「よろしく頼むよ 我が家へようこそ」

そう言って微笑んだ
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