歪んだ愛情【更新中】


千歳にメールを送って
すぐに送信メールを消す。
メールを受信したらそのメールを消し、
同じ学部の友達にメールを送る。


信吾が来てから
美海はその繰り返しをしていた。


信吾に携帯チェックをされることはだいたい予想がついていた。



「バレた?」

「そうやすやすとバレてたまるか」


椅子に座って
また煙草に火を点けた。


最近煙草の量が増えた。


精神的なものかもしれない。

信吾への苛立ちと
自分への慰め。



「また会うの?」

「来週」

「今は電波で繋がる危ない関係だ」

「付き合ってないけどね」


一枚だけ撮った2人の写メ。

千歳の笑顔を眺めながら、美海はため息をつく。



この笑顔はまだ
自分のものじゃない。


でも隣で笑う自分の笑顔も千歳のものじゃない。



美海の左手で光る指輪が余計にため息を深くする。



信吾が大好きだった自分はどこに行ったのだろう。




< 43 / 241 >

この作品をシェア

pagetop