三回目のデート


「だから今、姉ちゃんカップルの甘さが傷口に染みるってワケよ」


 と、口で言うほど傷心には見えないけど。


「だったら、冷やかしにこないでよっ」

「ラブラブ見てっとイジワルしたくなるんだよー。
 今日のナンパも、珍しく失敗したし~」

「別れた翌日にナンパって……」


 信じられない……私には理解不能。


「なんか、珍しいタイプのコだったんだよなぁ。確か……春之川(はるのかわ)学園の中等部のセーラー着てた」


 さすが。制服見ただけで、どこの学校か把握してる。伊達(だて)にいろんな女の子と接してきたわけじゃない。


「……って、春学って……あの有名な女子校じゃない。しかも、中学生をナンパしたの!?」

「うん。中三って言ってた。名前までは教えてくれなかったけど……背がちっちゃくて、人形みたいにすげー可愛かったんだよなぁ~」


 あー、一輝が好きそうなタイプ。

 自分が大きいから、小さめな女の子にひかれるみたい。


「けどさぁそのコ、ナンパしてきたオレに対して表情一つ変えず、常に真顔でさ。
 何だっけ?百人……なんとか?
 まっ、とにかく、冷静な態度で追い返されちゃったってワケよ。
 いやぁ、オレもまだまだだな~」


 と、ハハハッと笑ってみせた。

 一輝ったら、あんまり心配させないでよー。

< 38 / 258 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop