三回目のデート
「だから今、姉ちゃんカップルの甘さが傷口に染みるってワケよ」
と、口で言うほど傷心には見えないけど。
「だったら、冷やかしにこないでよっ」
「ラブラブ見てっとイジワルしたくなるんだよー。
今日のナンパも、珍しく失敗したし~」
「別れた翌日にナンパって……」
信じられない……私には理解不能。
「なんか、珍しいタイプのコだったんだよなぁ。確か……春之川(はるのかわ)学園の中等部のセーラー着てた」
さすが。制服見ただけで、どこの学校か把握してる。伊達(だて)にいろんな女の子と接してきたわけじゃない。
「……って、春学って……あの有名な女子校じゃない。しかも、中学生をナンパしたの!?」
「うん。中三って言ってた。名前までは教えてくれなかったけど……背がちっちゃくて、人形みたいにすげー可愛かったんだよなぁ~」
あー、一輝が好きそうなタイプ。
自分が大きいから、小さめな女の子にひかれるみたい。
「けどさぁそのコ、ナンパしてきたオレに対して表情一つ変えず、常に真顔でさ。
何だっけ?百人……なんとか?
まっ、とにかく、冷静な態度で追い返されちゃったってワケよ。
いやぁ、オレもまだまだだな~」
と、ハハハッと笑ってみせた。
一輝ったら、あんまり心配させないでよー。