オフィス・ラブ #3
身体をひっくり返して私に覆いかぶさると、背中と肩の下に腕を入れて、強く抱きしめてくれる。



「ちゃんと、言うよ」



だから、待ってろ。


優しいささやきと、首筋に熱いキス。


本当ですか、なんて確認したら。

また機嫌を損ねてしまいそうなので、やめた。




少し眠そうな新庄さんと。

ゆっくり、ゆっくり、溶けあう。


ねえ、新庄さん。

あなたが、あのふたりのことを、まだ信じられないように。

私も、私たちのことを、いまだに信じられないと思う時があるって言ったら。

笑う?


ふとした時に、昔の関係がよみがえる。

そのたびに、切なさを思い出して。

愛しさに、安心して。


改めて、あなたをほしくなる。



「どうした」



その声に、涙が浮かんでいたことに気づいた。

戸惑ったように見おろす彼に腕を回して、笑いかける。



新庄さんが、好きなだけです。



素直に胸のうちを言葉にすると、抱きしめていた背中が、さっと熱くなった。

驚いて、ぽかんと見あげると、自覚があったのか、新庄さんが困ったように笑って顔をそむける。

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