ゴールデン☆キャット
軽井沢のホテルに着いて思わず絶句。


ビックリしてるのは私だけじゃない。


尊以外驚きすぎて口が開いてる。



「マジでここ? 合ってる!? 間違ってない!?」



琴ちゃんが尊に詰め寄った。


そうなるよね。



「間違ってないから〜。 てかチョー久しぶりにきたな〜」



尊ってどんな生活してきたの!?


こんな見るからに豪華なホテル一生来ることないと思ってたよ!


本当凄い……。



「尊さん、ご無沙汰しております」



偉い感じの男性がかなり年下である尊に深々と頭を下げた。


おどおどしてるのは私たちだけで、尊は普段と変わらない。



「城島(きじま)さん、ご無沙汰してます。 母も一緒に来たがってたんですが、中々時間がとれず今回はとても残念がってました」

「私も久しぶりにお会いしたかったですが、お忙しい方ですから仕方がないです。 いつでも気軽にお越し下さいとお伝え下さい」

「母にはその様に申しつたえます」



この礼儀正しいのは一体…誰!?


いつもノラリクラリな尊が別人みたいだ。



「先に荷物だけ預けてもいいですか?」

「勿論です。 いつ頃お戻りになりますか?」

「夕食はこちらで頂きます」

「畏まりました。 それではお荷物だけ先にお部屋に運ばせて頂きます。 ゆっくり観光されて下さい」



私たちは頭を下げて、ホテルを出た。





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