~Lion Kiss~
店のざわつきを意識して、私は少し大きめの声で言った。

「彼は御曹司だけど、冴えないから正直安心してる。
イイ男って、自分でその価値を分かってるじゃん?!で、女はみんな自分に惚れると思ってる。
ムカつくんだよね。
だから私、付き合うなら見た目じゃなくて、安心できる人がいい。
もう4.5なんて言われたくないし」

柚希が大袈裟に天井を仰いだ。

「4.5!!その話は笑えたわー!」

私はすかさず柚希の腕を小突いた。

「笑わないでよっ、その当時はかなりこたえたんだからね」

そう、私にとって4.5とは、呪われた数字だ。

「おっと!裕太から電話だ!もう着くみたい!」

「おっけい!じゃあまた月曜日ね!」
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