~Lion Kiss~
私は鞄からスマホを取り出すと、タップして來也に手渡した。

來也はスマホを受けとると、少し顔を傾けて視線を落とし、唇を引き結んだ。

「……へー、よく撮れてんな」

どこか他人事な來也の声に、私は再び怒りを覚えた。

「どうして私がこんな写真を撮られる訳?!あんた、やっぱりヤバイ奴なんじゃないの!?
あんたのせいで、私は治人さんに別れようって言われたんだよ!?私、振られちゃったんだよ!?」

しゃくり上げながらわめき散らす私を、來也は静かに見つめていたが、小さく咳払いをして口を開いた。

「……あのさ、付き合ってる彼女を信じずに、一方的に別れを告げるような男のどこがよかった訳?」

テメーッ、グーで殴るぞっ!
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