~Lion Kiss~
「今のお前、牙のない女豹じゃん。また、有川がなんかしてきたらどうすんだよ」

私も箸を置いた。

「何にもしてこないよ。私を浮気女だと思ってるし、お前とは終わりだってハッキリ言われたし」

來也はかぶりを振った。

「……甘い」

「は?……てゆーかさ、あんた、私を住まわすと都合悪いでしょ?」

「なんで」

……なんでって……。

「……來也は恋人がいるでしょ?翔吾くんが見たっていってたし」

瞬間、來也が私から眼をそらした。

「……別に、特定の恋人とかいねーし。それに、不憫なお前を放り出すのは男としての俺のモラルに反するしな。しかも俺たち最初からあんな出逢い方で、全然知らねえ間柄でもないし、訳ありっちゃ訳ありなんだから暫くは置いてやるって。
……もう帰るぞ。明日の朝飯の材料買って帰ろうぜ」
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