~Lion Kiss~
それからゆっくりと身を起こして私の眼を覗き込んできたから、私も來也の瞳を見つめた。

やがてニヤリと來也が笑った。

「俺に迫られて……ドキドキした?」

くそっ、やられたっ!!

私は舌打ちしながら來也の胸を拳でガツンと殴った。

「ばか!」

來也は天井を仰いでゲラゲラと笑った。

「まあ、俺にグラッときても恥じる事はないぜ、マヒルちゃん」

「……わたし、合コンいってくるから。じゃあね」

「そんなのに参加しても俺ほどイイ男とは出逢えないぜ」

私は部屋を出ながら来也を振り返った。

「……わかってる」

いや、ほんと素直にそう思うよ。

私は小さく息をつくと玄関へと足を向けた。
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