~Lion Kiss~
私は胸に手を当てて、俯きながら歩いた。

だって痛かったから。

痛い。胸が痛い。

やっぱり私は來也が好きなんだ。

息が苦しい。

來也が好き。

彼を自分だけのものにしたい。

けれどそれは叶わない。

あんな可愛いらしい女性に勝てるわけがない。

それどころか、私は酷い女だ。

あんな可愛らしい彼女から、來也を奪いたいと思うなんて。

行く宛もないまま、グルグルと歩き続けていたその時、

「マヒルッ!」
< 205 / 444 >

この作品をシェア

pagetop