~Lion Kiss~
だって、大幅に外れた公差の部品なんて日本じゃ使えないのだ。

返品するための港までの運送料の請求、船便の手配、それに伴う書類作成。

私は慌ただしいオフィスを見渡したあと深呼吸すると、業務に取りかかった。

定時を三時間ばかり過ぎた頃、ようやく一段落付いて、私はホッと息をついた。

皆にコーヒーを配り、スマホをタップする。

『悪い、接待入った。今夜は遅くなるから先に寝てて』

來也からだ。

そっか……。

「おつかれー!」

「お疲れ様です」

「中川くん、マヒル、また明日ね!」
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