~Lion Kiss~
「ほんとにフシダラな女だぜ」

俺の言葉に反射的にこちらを向いたマヒルが、一瞬ギクリとした後、あからさまに嫌そうな顔をした。

その表情に、俺の気持ちと彼女の心の温度差を感じて、些かショックをうける。

仕方がない。

出逢いが出逢いなだけに。

けれど俺は、食い下がった。

つくづく、あのテーブルの『バァカ!』を消さなくて良かったと思った。

俺と再会してこんなに嫌そうな女は見たことないし、そんな女を家に誘う口実なんか普通には考えられなかったからだ。

結局、彼女を部屋に入れたが何の進展もなかった。

『二度と会うことはないと思うけど、お元気で』
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