~Lion Kiss~
「……來也。あなたもう28歳でしょ?いつになったらうちを継ぐの?
いつになったら結婚して落ち着くの?!」

……出た。

俺は両目を閉じた。

「今時、28で独身なんて珍しくもなんともねーんだよ」

「好きな人はいるの?真剣にお付き合いしている人とか」

「あー……」

俺はパチッと眼を開けた。

そうだ、このうるさい母親をおとなしくさせるには。

「惚れた女がいるんだ」

案の定、電話の向こうで息を飲んだように黙り込む母親。

俺はニヤリと笑った。
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