~Lion Kiss~
「マジなの、來也」

マジって……若者かよアンタは。

「ああ。俺は惚れてるが、むこうは脈なし。てか、嫌われてる。しかも相手は別の男と同棲中」

俺はマヒルを思い浮かべながら呟くように言った。

「片想いってヤツだ」

母親はよほどビックリしたのか、

「それって……人間?」

……どんな質問だよ。

「当たり前だろーが」

「そ、そう……あの、頑張ってね」

プチッと音がして、通話が切れた。

時計を見ると午前5時10分。

二度寝するとダルくなる。

今日はオリジナルジュエリーの選考日だ。

俺はスマホをポンと放り投げると、バスルームへと向かった。
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