~Lion Kiss~
「そーだな。俺と飲むよりそっちのがいい」

「お前も、女豹を誘え。ここ、お前のおごりな!」

笑いながら手をあげて去っていく総二郎を見送った後、俺は店員の翔吾を呼び止めた。

「マヒルが帰る時、俺に声かけて」

翔吾は意味あり気に口角を上げた。

「狙ってるんですか?」

「まあな」

俺はジョッキを傾けるとそれを飲み干し、スマホをタップした。

緑川冴子には悪いが、彼女と付き合うつもりはない。

「相澤です」

スマホを耳に当てると、俺はゆっくりと話し出した。
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