~Lion Kiss~
「だって、急にあの写真を見せられて動揺したんだもん。
でも、よく考えたら私にはもう関係ないし、帰る」

來也の弟は焦ったように私に近付いた。

「ま、待てって、まだ話は終わってない。とにかく家に入れ」

……出た。

金持ちの、上から目線。

「やだ!もし來也がいたら嫌だし」

そう。まだ彼を見たら取り乱しちゃいそうで怖い。

私の言葉に、彼が不敵な笑みを浮かべた。

「にーちゃんはいねえよ。だから来いって」

言いながら彼は、私の腕をグイッと掴んだ。

「やだってばっ!」

「いいから来い」
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