~Lion Kiss~
この状況で言うのはどうかと思ったが、あまりの汗に驚いてしまい、私は口を開いた。

「滝に打たれたみたいに凄い汗だよ?」

私がそう言うと、征也はムッとして私を睨んだ。

「アンタが逃げるからだろ。……とにかく暑すぎ!車まで戻ろう」

もう勘弁してほしい。

私はうんざりしたように口を開いた。

「だから、私と來也はもう関係ないんだってば」

「だったらなんで」

征也がそこまで言った時、前方から一台の車が走ってきた。

私が道路の端に寄ろうとしたその時、

「よっこらしょ」

「……っ、きゃあっ!」

何を血迷ったのか征也が一瞬屈んだかと思うと、私をヒョイと抱き上げて、道路の真ん中まで歩いた。
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