~Lion Kiss~
「ちょっとっ!殺すつもり?!轢かれるっ!」

「黙ってろ」

私は怯えてギュッと眼を閉じ、征也にしがみついた。

化けて出てやる、死んだら絶対恨んでやる!

ところが車は私達の前で静かに停車し、私は閉じていた眼を恐る恐る開けた。

「かーちゃんが電話したんだろーな」

「へっ?」

意味が分からず征也をジッと見つめると、彼は意味ありげに笑った。

その時、勢い良く車のドアが開いた。

……嘘でしょ。

痛いくらい心臓がドキッとして、私は息を飲んだ。

なんと運転席から降りてきたのは來也だったのだ。
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