~Lion Kiss~
「よう、兄ちゃん」

「征也、お前何のつもりだ」

苛立たしげに瞳を光らせて、來也は私達をギリッと睨んだ。

すっごい怒ってない?!

……何の罰ゲームなのよ。

クラっと目眩がして、思わず私は征也にしがみついた。

もう帰りたい、早く帰りたい。

だって來也とは宮代で別れたきりだったし、凄く気まずい。

もしかして、私が実家まで押し掛けたとか思われちゃったらどうしよう。

そう思うと居ても立ってもいられずに、私は征也に耳を寄せて囁いた。

「ちょっと、下ろしてっ」

それなのに征也は、焦る私なんかどーでもいいのか、
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