~Lion Kiss~
やっぱりという思いと、予想が的中して胸が潰れるような痛み。

「兄貴が死んだのは俺のせいだ」

來也は私を見た。

ゆらゆら揺れる、來也の悲しそうな瞳。

どう言っていいか分からなくて言葉が出ず、私は來也の手を握り締めた。 

「俺の二十歳の誕生日に、俺と兄貴は会う約束をしてたんだ。俺はスイスで兄貴はアメリカの大学だったから滅多に会えなくて、俺がワガママ言ったんだ。会いたいって」

來也は私を見ずに、繋いだ指先に少しだけ力を入れた。

「ところが、俺の誕生日の一ヶ月前に、突然アメリカから連絡が来たんだ。兄貴が死んだって」

來也の精悍な頬が苦痛に歪んだ。
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