~Lion Kiss~
先に口を開いたのは女だった。

「……名前は?」

あ?

「シてる最中に、名前で呼びたいから……名前、教えて?」

囁くようなその声は、大人びたようでどこか幼い。

一瞬で俺は想像した。

この女が俺に感じながら、俺の名を呼ぶのを。

「……來也……」

「ライヤ?」

「……お前は?」

女は唇を引き結んだ。

「……教えろよ。俺も呼ぶから」

女は柔らかく笑った。

「真朝」

マアサ……。
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