~Lion Kiss~
私は首を横に振った。

「ダメだよ。社長には恩があるし、私」

「ダメだっつってんだろっ!!」

來也が声を荒げて勢いよく立ち上がると、私の腕を掴んで乱暴に引き寄せた。

ギュッと眉を寄せて睨むように私を見つめる來也に、私は更に言葉を重ねた。

「來也が好きだよ。けどもう私達は『好き』だけでは一緒にいられないんだよ。
來也は、相澤ホールディングスの後継者でしょう?」

「それが何だよ?!だったらダメなのかよ!?」

來也が至近距離から私を睨んだ。

「意味分かんねえ」

「……私は……そんな大企業の後継者には不釣り合いだよ」

來也が私を抱き締めた。
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