~Lion Kiss~
お互いの唇が重なり合い、私は治人さんをギュッと抱き締めた。

「治人さん、治人さん」

治人さんは、しがみつく私に苦笑した。

「全く、マヒルは……」

「だって……あっ」

どさりと荷物を床に下ろすと治人さんは私の二の腕を掴み、壁に背を押し付けた。

「……どうして欲しいの、マヒル」

熱を孕んだ治人さんの瞳に、たちまち期待が高まる。

そんな私の瞳を覗き込むと、治人さんはクスリと笑った。

「可愛いな、マヒルは」

頭にポンと手を乗せられて、少し眼を閉じると治人さんは続けた。

「今すぐマヒルを抱きたいけど……実は腹ペコなんだ。イイ匂いだね」
< 42 / 444 >

この作品をシェア

pagetop