~Lion Kiss~
僅かに目線を上げると、來也がスーツの内ポケットから何かを取り出したところだった。

彼の表情は固い。

「じゃあ、早く書け」

「……は?」

なに……?誓約書……?

さっきまで顔を真っ赤にしていた私は、一転一気に青ざめた。

もしかして、

『今後一切、相澤來也の半径三メートル以内に近づきません』

とかいう書類に、サインしろとか?

やだやだ嘘でしょ、そんなの悲しすぎる。

けど、この展開からしてその可能性が非常に高い。

もしかして御曹司特有の『政略結婚』とやらの為に、相手の財閥とかグループとかにバレないように身辺整理をせねばならず、こういう法に基づいた書類に一筆書かせてハイ、解決!みたいな。
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