~Lion Kiss~
やっぱり、一年は長すぎたんだ。

取り返しなんかつかない。

その時、ハアーッという、盛大な溜め息が部屋中に響き渡った。

それから來也が我慢ならないといった風に叫んだ。

「お前、酔っぱらってんのかっ!なにひとりで早とちりして泣いてんだよっ!このボケッ!」

「……へ?」

は……はやとちり……?

來也はクシャクシャと短い髪の毛を掻き回しながら私の目の前にその紙を広げて見せた。

「左の一番上をよく読め」

へ?左の一番上?

言われた部分に、ゴシック体でなにやら書いてある。

「こ、婚、婚、こん、いん、こ、こ、こ、」

「鶏か、お前はっ!!」

「だって、涙でっ、こ、こ、んいんと、」
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