~Lion Kiss~
もういいと小さく呟くと、來也は私をふわりと胸に抱いた。

「マヒル。もう付き合うとかじゃなくて、俺と結婚してくれ」

至近距離から私を見下ろして、來也は優しく微笑んだ。

「な?」

もう、涙と鼻水で私の顔はグシャグシャだ。

全然想像と違う自分の顔にゾッとする。

だって、プロポーズを受けるときは、一番似合うお気に入りの服に、バッチリ髪型もキメて、メイクだってちゃんとしてて。

なのに、今の私ってば。

私はしゃくり上げながら言った。

「私と結婚して周りのセレブに笑われても知らないからね」

「笑うヤツなんかいない」

「子供がとんでもないガキ大将か、スケバンになっても知らないからね」
< 439 / 444 >

この作品をシェア

pagetop