~Lion Kiss~
「なんでそーなるのよ。私は独りで呑みたいのっ。焼鳥は絶対譲れない!近付かないでよね!」

言い終わって凝視する私を來也はマジマジと見つめていたが、やがてフーンと一言発すると、総二郎とやらに声をかけた。

「おい総二郎、男子会を邪魔したくないんだって、この女豹……じゃない真朝でもなかった、マヒルちゃんは」

ほんとにイライラするわ。

「どれでもいーけど、呼び名を統一してもらえるかしら」

私がそう言うと、來也は唇を引き結んでこっちを真っ直ぐに見た。

「……じゃあ……マヒル……マヒルって呼ぶ」

僅かに精悍な頬を傾け、何故か眩しそうに眼を細める。

「呼び捨てすんな」

「いーじゃん、俺も下の名前で呼び捨てでいーか」
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