~Lion Kiss~
……正直なところ、來也にこんな姿を見られたくない。

「いいです。私、ホテルに泊まります」

「もう深夜だよ?あと何時間かで夜明けだよ?勿体無いし、ホテルが開いてるかどうか」

確かにそうだ。

「もしかして……來也に今の自分を見られたくない?」

鋭い。

総二郎さんが首を横に振った。

「あいつは、人の不幸を笑ったりしないよ。試してみる?」

は?

言うなり総二郎さんはスマホを取り出すと、画面をタップしてから耳に当てた。

「あ、來也?いま大通りで女豹ちゃんと出くわしたんだ。それがさ、泣いてるんだよね。女豹が仔猫に変身してて……あれ、切れた」
< 85 / 444 >

この作品をシェア

pagetop