~Lion Kiss~
「……お邪魔します……」

來也はソファに私を座らせて小さく息をつくと、まっすぐに私を見た。

「……もしかして……彼氏に?」

硬い來也の声に、私はなんと答えるべきか分からず視線を落とした。

「うん……申し訳ないんだけど……シャワー、借りてもいい?」

「……こっち」

「……ありがと」

來也に連れられてバスルームへ入ると、彼は私に真新しいタオルを差し出した。

「嫌かもしれないけど、コンビニで買った新品の女物の下着があるから、それ使え。あと、俺のスウェットも」

「……ありがと」

女性用下着が誰のための物かとか、そんなのどうでも良かった。

來也の彼女には申し訳ないけど、今の私には凄くありがたかったのだ。
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