僕はそれでも恋をする


「ん、俺は本命にモテないから。な、春人」


突然話を振られた柳瀬君は、興味も無さそうに小さく「うん」とうなづいた。


今日、どうしたんだろ。朝からずっと話してないし。


「あ、そういえば……そのお面なに?」


無理かもしれないけど、何か話がしたくて懲りずに声を掛けてみる。


うざがられる、かな。


と思ったら、柳瀬君がこちらを向いてくれた。


「八基盛テーマパークのパンフレットと一緒に付いてくるお面だよ」


たったその一言だけど、すごく嬉しい。


やった、柳瀬君が話してくれた。


「なんかさ、2人仲悪くない? 何かあった?」


そう言ったのは、椎名君。


「へ? そ、そうかな」


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