マエストロとマネージャーと恋と嫉妬と
2曲目はコンチェルト。


これはこれで色々あって、あまりもう振り返りたくない…。
ソリストの若いロシア人ピアニストが、結構我が強くて、オケとの間に立つ僕は、サンドイッチの具のようになっていた。


未だ経験も浅いだろうし、好きにやらせてあげようと思っていたのだが、楽団員にすれば僕だって経験の浅いぺーぺーだ。…良く考えたら。


クライマックスはオケの上をピアノが、縦横無尽に駆け巡る。


最後はユニゾンで終わるのだが、最後の和音がずれ、どうしてもピアノのほうが早くなってしまう。
この曲は難曲だし、自分の演奏、技術的な事で手一杯なのかもしれない。


そんな僕の気持ちを知ってか知らずか、演奏後
の拍手に包まれる中、満面の笑顔でソリストのアナスタシアさんが、握手をしてきた。


うーん、やっぱりキレイに終わりたいなー。
課題として明日にも持ち越しだな、そう思いながら僕は握手に応じた。
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