マエストロとマネージャーと恋と嫉妬と
「奏ちゃ…」

マエストロの言葉を遮り、胸に顔を押し付ける
様にしてしがみついた。

色々な感情がない交ぜになって、人間の業という業を私が一身に背負っているかの様な気分だった。


『もうどうでもいい』





……翌朝、目覚めた時には、またやってしまった、という後悔しかなかった。

前にもあったな、あー、マエストロに頭から水をぶっかけた時か。

まあ、どうせマネージャーは辞めるんだし。


今日も公演はあるのだ。
ベッドから、よっこらしょと身体を起こした。




んー?
気のせいだろうか。
というか、あって欲しい。

マエストロの視線をやたらと感じる。

「奏ちゃん、お疲れさま。パリまで足伸ばし
てみない?日本人シェフがやってる、1つ星レ
ストラン予約取れたんだ。」



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