マエストロとマネージャーと恋と嫉妬と
リヨン放送フィルハーモニー管弦楽団
第1971回定期公演



指揮
簗瀬 悠平



プログラム

ヨハネス・ブラームス作曲
『大学祝典序曲 作品80』

ヨハネス・ブラームス作曲
『ハイドンの主題による変奏曲 作品56a』

ヨハネス・ブラームス作曲
『交響曲第1番 ハ短調 作品68』







今回のプログラムはオールブラームス。
奇しくも客演として、初めてこのオーケストラに呼ばれたときに演奏したブラームスの1番が
入っている。

幾度となく指揮をしてきたこの曲だが、拍子抜けすると言うか、あれっ?と肩透かしを食らうような箇所がある。

最終楽章も大詰めを迎え、(クライマックスと言うべき箇所はもう少し後)緊張感や切迫した場面を作り出し、これでもかと言う位煽るだけ煽っておいて、頂点を過ぎ波が引いた後に緩やかに訪れるのは、再びの第1主題の重厚なメロディーではない。

流れるのはあのアルペンホルンの主題だ。


『高い山から、深い谷から
君に何千回も挨拶しよう』


極端に言えばこの歌詞だけでなく、何だかこの曲自体がクララに宛てたラブレターの様に思える瞬間だ。


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